第8回 ゆたかな言語獲得のためにできること
世の状況はまだまだ感染症に揺らいでいる毎日ではありますが、
笑顔で育児なさっておられる保護者様、すばらしいなと日々感じております。
一説には、周囲の大人がマスクを着け続けているこの状況が、
お子さまのいくつかの発達に影響を及ぼしている、という見解があるようです。
その中でも言語獲得の遅れという部分がクローズアップされているかと思います。
アカデミーでもスタッフは常にマスクを着用していますので、
話す口元が見えない中でお子さまと接しているわけです。
その分、別のアプローチでしっかりとお子様の発達を促すことを心がけています。
言語獲得の段階にあるお子さまは【目で見ているもの】と【耳から聞く音】とが脳内で一致して、
これは〇〇というものである、という認識をすると考えています。
スタッフはいつもお子さまに、目で見ているものについて【語りかけ】をしています。
それは文章で長く行なう【話しかけ】ではなく、短く明確に言う【語りかけ】です。
手には車のおもちゃを持っているけれど、目はボールを追っているとすれば、
「くるま」ではなく「ボール」「ボール」と耳元ではっきりゆっくり、語って聞かせています。
それはものの名称であったり、色、形、用途など、学ばせたい事柄により様々です。
今日は形をINPUTする日と決めたら、ボールを見ていれば「まる」「まるいね」、
絵本を見ていれば「しかく」「えほんはしかく」といった感じで、
お子様の脳に届きますように。。と、願いを込めながらお伝えをしています。
語りかけをしている時のお子さまの、じっと見つめる瞳は学ぶ喜びできらきらと輝いて見えます。
わたくしたちは毎日毎日、コツコツと言葉のシャワーを浴びせ続けることに喜びを感じています。
いつかこれが大輪の花を咲かせる時を楽しみに、大切に大切に、お子様との時間を過ごす喜びです。
ご家庭でもきっと皆さま、大切に言葉育てをされておられることでしょう。
アカデミーでもそのお手伝いが出来たら、とてもうれしく思います。
今日も育児をがんばるすべての保護者様へ、エールをお送りしたいと思っております。